本作の経緯と支援プロジェクトについて
本作『A DAY IN THE AICHI』は、昨年、愛知県で開催された芸術祭、あいちトリエンナーレ2019映像プログラム用に、
愛知出身のAV監督・カンパニー松尾が、ふるさとを舞台に撮り下ろした4時間の長編ドキュメンタリーです。
テーマは〈情の時代〉。これは、芸術監督津田大介氏から提示された、
あいちトリエンナーレ2019のコンセプトです。
内容は、愛知に住む職業も世代もバラバラな30数名との対話をベースに、自身の家族、仕事、路上の猫などにも
カメラを向けたセルフドキュメンンタリーとなっています。
撮影は、2019年の1月1日から始まり、平成から令和をまたぎ、
あいちトリエンナーレ開幕の8月2日まで続きました。
実際、あいちトリエンナーレは、8月2日以降に表現の自由展を巡って炎上しましたが
それには目もくれず編集を急ぎ、まず英字幕入りのトリエンナーレ版(4時間5分)が
2019年の9月と10月に愛知会場で静かに4回上映され、
その後、「愛知だけの上映ではもったいない」と、3時間20分に短縮、再編集した
『劇場版 さよならあいち』を、2020年初頭に東京、名古屋、京都、大阪、岡山で自主上映、
その役割を終えたはずでした。
しかし、2020年春の新型ウィルス感染拡大に伴い生じた、
全国のミニシアターやライブハウスなどの存続危機を目の当たりにし、
何か支援出来ることはないかと考え、『完全版 ただいまあいち』4時間20分として再々編集。
今回、期間限定で有料配信(ストリーミング配信、7日間有効))し、その売り上げから必要経費を除いた利益を、
本作で登場する愛知のミニシアターやライブハウスにお見舞金として均等に分配、寄付することにしました。
寄付先は、以下の4箇所です。
名古屋シネマスコーレ(映画館)
名古屋シネマテーク(映画館)
刈谷日劇(映画館)
今池TOKUZO(ライブハウス)
配信のお申し込みは、4月24日(金)20時から、5月17日(日)23時59分まで。
*この支援は、本作出演者様にも了承を得て行っています。
*寄付金の管理、分配は、監督カンパニー松尾が責任を持って実行し、終了後、報告いたします。
尚、完全版の内容は、トリエンナーレ版と劇場版をミックスし、
取材しながら尺の問題で未使用だった2名のインタビューも加えた
4時間20分のフルバージョンになっています。
(あいかわらず微妙に編集を変えてます)
愛知に暮らすみなさま、また愛知とは縁がないけど、ふるさとから離れて暮らすみなさま、
働いているみなさま、働きたいけど働けないみなさま、
会いたいけど会えないみなさま、おうちにいなきゃいけないすべてのみなさま、
是非、この機会に本作をご覧いただき、ご支援お願いいたします。
【カンパニー松尾 コメント】
またまた作っちゃいました。
『A DAY IN THE AICHI 完全版 ただいまあいち 』。
前作劇場版で「さよなら」しておいて、今度は「ただいま」です。調子がいいですね。
けど、それほど状況が変わったということです。
同じ愛知を映した映像ですが、1年経った今見ると、まるで違って見えます。
実際、本作で登場する愛知のミニシアター、名古屋シネマスコーレ、名古屋シネマテーク、
刈谷日劇は、現在休館中です。
今池のライブハウスTOKUZOも休業中です。
取材した森 道 市場も2020年は開催されません。
他、出演者の皆さまも苦しい状況が続いていると思います。
あの眩しい海や、暗いガード下はそのままに、人だけいなくなってしまいました。
今回、柄にもなく支援をお願いしてますが、
個人的にも今作を「もっと多くの人に見てもらいたい」という願望があっての有料公開です。
ソフト化はしないので、是非、この機会におうちのモニターやお手持ちの端末でお楽しみください。
そんな見方も合ってると思います。
また、視聴に於いて、年齢制限は設けませんが、一部オトナの会話も含まれます。
鑑賞の際は、お気をつけください。
またまた、ご覧になっての感想を SNS等で発信していただくのは自由ですが、
出演者のプライバシーを、SNS等へ流布することはお止めください。
僕らには僕らの人生があるように、出演者には出演者の人生があるのです。
そのあたりも噛みしめ、ご鑑賞ください。
もう、前の世界には戻れないかもしれないけど、また、みなさんが日常を取り戻したら、
直接、顔を合わせてお話ししましょう。
その時まで、また。
2020年4月 監督 カンパニー松尾